いまから2年前、ちょうど50歳の節目を迎えた年に単身赴任することになりました。結婚して以来、転勤は何度かありましたが、引越し先では家族と一緒。ここ10年ほどは本社勤務が続いていたこともあり、また子供が大学受験を控えたのにともない静かな住環境を、と5年前に思い切って一戸建てを購入。さすがに今回の転勤では家族を連れて行くわけにもいかず、現在一人暮らしをしています。
食事は基本的にすべて外で済ませていますが、そのせいで1年ほど前からみるみる体重が増えてしまいました。特におなか周りの張り出しはいかんともしがたく、「50をすぎればこんなもんだ」と開き直っていた私。しかし、春の健康診断で内蔵脂肪が増えていて危険といわれ、渋々ダイエットを決意した次第。
学生時代はサッカーをやっていたこともあり、体力には自身があったのですが、太り始めてから明らかに息切れするようになりました。仕事場でも部下の女性から「メタボ課長に愛のサプリメント!」などと冗談交じりにダイエット用プロテインを進呈される始末。決定的だったのは久しぶりに帰った実家でカミさんと娘に「デブっててかっこ悪~い」とさんざんなじられたことです。
とりあえず仕事が終わったあと、マンションの近所でジョギングを始めたのですが、これがきついのなんの。外をうろついているだけで通りがかりの女性に変態と勘違いされる屈辱も味わいました。そこで、部屋の中でできるダイエットに作戦を変更しました。
ある日の日曜日、ダイエット用の健康器具と、ついでに体型が変わってきつくなった服を買い直しに街へでかけました。まずは全国展開している大型家電量販店に行き、健康器具をチェック&テスト。と思いきや、あるのはマッサージチェアくらいで、しかもすべてのデモ機に同世代のヒマそうな男性が気持ちよさそうに座っているじゃありませんか!店員に聞いてもどれがいいのかよくわからず、とりあえずカタログをもらい百貨店へ。でも、洋服はひとつも買いませんでした。休日用のカジュアル服を探したものの、売り場の多くは若者向けばかりだったからです。
目的だったダイエット器具はどこに売っているのか分からない。若者に混じって、ひとりで服を見るのも気恥ずかしい。探せば自分にちょうどいい服を扱っている洋品店はあるかもしれませんが、単身赴任先ゆえ街にそれほど詳しいわけでもない。もともと買い物は妻に任せきりでしたから、面倒くさい気持ちが上回り、買い物をする気力が失せたので残りの時間は趣味のパチンコへと消えていきました。